
[著者情報]
👤 この記事の書き手
高橋 徹(睡眠環境・寝具指導士 / 元家具メーカー開発担当)
大手家具メーカーにて10年以上、マットレスの内部構造開発に従事。現在は独立し、年間100本以上のマットレスを自腹で購入・解体・検証している。「メーカーの美辞麗句」ではなく、「構造と物理法則」に基づいた真実の情報を発信。特に腰痛対策と耐久性の分析に定評がある。
毎朝起きるたびに腰に鈍い痛みを感じ、「そろそろマットレスを買い替えないとマズい」と焦っていませんか?
ボーナスを機に良い寝具を買おうと決意し、SNSで評判を調べ始めたものの、「NELLは最高!」「コアラも雲の上の寝心地!」といった絶賛の嵐に直面し、「結局、腰痛持ちの自分にはどっちが正解なのか?」と、かえって迷路に迷い込んでしまっている方を多く見かけます。
さらに、「もし合わなかったら返品すればいい」とは思うものの、心のどこかで「本当にあんな大きなものを簡単に返品できるのか? 面倒なことにならないか?」という不安も拭いきれていないのではないでしょうか。
元開発者として、結論から申し上げます。
あなたが「腰痛」に悩み、かつ「失敗のリスク」を最小限にしたいのであれば、選ぶべきは「NELLマットレス」一択です。
この記事では、単なるスペックの比較にとどまらず、多くのメディアが見落としている「返品時の物理的な重労働リスク」という不都合な真実まで踏み込んで解説します。読み終える頃には、あなたがどちらを選ぶべきか、論理的な確信を持って決断できるようになっているはずです。
なぜ「腰痛持ち」にはコアラよりNELLなのか?
まずは、最も重要な「腰痛への影響」について、構造的な視点から解説します。多くの人が抱く「包み込まれるような柔らかいマットレス=腰に優しい」というイメージは、実はデスクワーカーにとっては危険な誤解です。
「包み込まれる」コアラ vs 「支え上げる」NELL
NELLマットレスとコアラマットレスは、そもそも設計思想が対極にある競合製品です。
コアラマットレス(オリジナル)の最大の特徴は、ウレタンフォームによる「振動吸収性」と「包み込まれる柔らかさ」です。これは、隣で寝ているパートナーを起こさないためには素晴らしい機能ですが、腰痛持ちの方にとっては「腰が沈み込みすぎる」というリスクを孕んでいます。
一方、NELLマットレスは「寝返り」に特化した設計になっています。内部には独立したポケットコイルが超高密度で敷き詰められており、その反発力で体を支え上げます。
医学的根拠に基づく「センターハード構造」
ここで注目すべきは、NELL独自の「センターハード構造」です。これは、マットレスの腰部分にあたるエリアだけ、コイルを硬めに設定する設計のことです。
人間の体の中で最も重いのは「腰(お尻)」です。柔らかいマットレスだと、重い腰部分だけが沈み込み、寝姿勢が「くの字」になってしまいます。これでは一晩中、腰に負担をかけ続けることになります。
センターハード構造を持つNELLは、重い腰を強力に支え上げることで、背骨のS字カーブを自然に保ちます。 これこそが、腰痛持ちのデスクワーカーにとってNELLが「解決策」となる構造的な理由です。

【警告】「返品無料」を信じて痛い目を見ないために
両社とも「120日間トライアル(返品無料)」を謳っていますが、ここには大きな落とし穴があります。私は開発者として、この点を最も強く警告しておきたいのです。
「返品無料」でも「作業」は無料ではない
返品保証を利用するための条件として、両社とも「玄関先までの搬出」はユーザー自身の責任で行う必要があります。
想像してみてください。シングルサイズでも約20kgあるマットレスを、寝室から廊下を通し、玄関まで運ぶ作業を。健康な人でも重労働ですが、腰痛を抱えているあなたが一人で行うのは、症状を悪化させる危険な行為です。
特に、圧縮梱包で届いた時はコンパクトですが、一度開封して膨らんだマットレスは巨大で持ちにくく、再圧縮もできません。これを一人で抱えて運ぶのは至難の業です。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 注文する前に、万が一の返品回収日を「友人が遊びに来る日」や「家族がいる休日」に設定できるか、あらかじめシミュレーションしてください。
なぜなら、この点は多くの人が見落としがちで、「返品しようと思ったけど、運ぶのが無理で諦めた(泣き寝入りした)」というケースが後を絶たないからです。腰痛持ちの方が一人暮らしの場合、「手伝いの確保」は購入の必須条件と言っても過言ではありません。この準備さえしておけば、リスクはゼロになります。

耐久性と通気性:日本の気候に合うのはどっち?
長く使うものですから、耐久性と衛生面も無視できません。ここでは、素材の特性から両者を比較します。
日本の湿気に強いのは「ポケットコイル」
ポケットコイル(NELL)とウレタンフォーム(コアラ)は、通気性において決定的な差があります。
ウレタンフォームは、いわば「スポンジ」です。気泡を含んでいますが、構造上どうしても熱や湿気がこもりやすくなります。日本の高温多湿な夏場では、湿気による「蒸れ」や、最悪の場合「カビ」のリスクが高まります。また、ウレタンは湿気によって加水分解(ボロボロになる現象)を起こしやすい素材でもあります。
対して、NELLのようなポケットコイルマットレスは、内部が空洞になっています。寝返りを打つたびに内部の空気が入れ替わる「ふいご」のような役割を果たすため、通気性は抜群です。
JIS試験が証明する「10年使える」耐久性
耐久性についても、NELLは客観的なエビデンスを持っています。JIS(日本産業規格)の耐久性試験において、10万回の押圧試験をクリアしています。
1000ニュートン(約102Kg)の力で10万回の圧力をかける耐久性試験を実施。
へたり、たわみ、表地のずれ、ほつれ、破損がないか調査し、すべての項目で異常なしという結果が出ています。出典: NELL公式サイト – 株式会社Morght
これは、一般的な使用環境で約10年間の使用に相当します。JIS耐久試験のクリアは、へたりにくさの強力な証明となります。
NELL vs コアラ:素材と耐久性の比較
| 比較項目 | NELLマットレス | コアラマットレス |
|---|---|---|
| 主素材 | ポケットコイル(金属バネ) | ウレタンフォーム(スポンジ) |
| 通気性 | ◎ 非常に高い(内部が空洞) | △ こもりやすい(湿気対策必須) |
| 腰痛対策 | ◎ センターハード構造で支える | △ 柔らかく沈み込みやすい |
| 耐久性 | ◎ JIS 10万回試験クリア(約10年) | ◯ 10年保証あり(環境による) |
| カビ耐性 | ◎ 湿気を逃がしカビにくい | △ 加水分解・カビのリスクあり |
最終決断:あなたに合うのはこっち!
ここまで、構造、返品リスク、耐久性の観点から比較してきました。最後に、あなたの状況に合わせて「どちらを選ぶべきか」を断言します。
NELLマットレスを選ぶべき人
- 慢性的な腰痛や肩こりに悩んでいる人
- デスクワークで猫背や反り腰気味の人
- 寝返りが多い、または寝返りを打ちやすくしたい人
- 暑がりで、寝汗や蒸れが気になる人
- 「もし合わなくても、手伝いを呼んで返品すればいい」と割り切れる準備ができる人
コアラマットレスを選ぶべき人
- 腰痛の悩みはなく、とにかく「包み込まれる柔らかさ」が好きな人
- パートナーとの振動を極限まで減らしたい人
- ウレタン特有のフィット感が好みの人
迷ったら「NELL」にするべき理由
もし、まだ迷っているなら、私はNELLを強くおすすめします。
理由はシンプルです。「硬めのマットレスはトッパー(薄いパッド)で柔らかく調整できるが、柔らかすぎるマットレスを硬くすることは物理的に不可能だから」です。
腰痛持ちにとって「柔らかすぎて腰が沈む」というのは致命的な失敗です。まずは構造的に腰を支えてくれるNELLを選び、万が一硬すぎると感じたら市販のトッパーで調整する。これが、最もリスクの低い賢い選び方です。
まとめ:リスクヘッジをして、快適な朝を手に入れよう
この記事の要点をまとめます。
- 腰痛持ちには、腰を支え寝返りを助ける「NELL」が構造的に正解。
- コアラ(オリジナル)は柔らかく、腰痛持ちには沈み込みのリスクがある。
- 返品時の「玄関搬出」は重労働。必ず手伝いを確保してから注文すること。
「失敗したくない」というあなたの不安は、正しい知識と準備で解消できます。
返品のリスクヘッジ(手伝いの確保)さえできていれば、あなたにとってNELLを試すデメリットは何もありません。
毎朝の腰の重さから解放され、スッキリと目覚めて仕事に向かう。そんな当たり前で幸せな日常を、NELLマットレスで取り戻してください。
[参考文献リスト]
- NELLマットレス公式サイト – 株式会社Morght
- コアラマットレス公式サイト – Koala Sleep Japan
- 消費者庁 – ウレタンフォームマットレスの品質表示